富沢町
(現南部町)


旧富沢町は山梨県最南端、静岡県に接する富士川沿い
の町である。人口8000人で、面積の80lは森林で林業
のほか福士川での鮎つり、オートキャンプ場、民宿などの
宿泊施設、町営奥山温泉などでレジャー観光が楽しめる。
また年間20万人が利用する道の駅とみざわがあり、観光
に一役買っている。
この町には2本の県指定天然記念物、4本の町指定天然
記念物がある。

西行公園と西行の歌碑 富士山と富士川の眺めが素晴らしい


八幡神社のシイノキ







富沢町
諏訪八幡神社

町指定天然記念物
S51,6,10指定
目通り 3.5M
樹高 20.0M

52号線を走っていたら最初に目に
入った
境内にはケヤキ目通し3.0M、ス
ギ目通し3.0M等がある
写真上右、中中

アクセス
52号線より車で3分







2000,10,12撮影

福士真篠 立畝のヤマモモ
     ましの  たてうね




富沢町真篠

町指定天然記念物
S51,6,10指定
目通り 2.2M
樹高 13.0M
今は人の住んでいない民家の庭
にある

アクセス
52号線より車で5分
近くに東海自然歩道が通っている
近くの町観光課に勤めている人の
話では、ここ5年ほど前からサルな
ど動物が山から下りてきたせいで
ヤマビルが多くなって食いつか
れるので夏場は注意してほしいと
のことです
ヒルよけの薬は道の駅で売ってい
ます。900円位
写真左は近くのエノキの巨木

2000,10,12撮影

池大神のイチョウ



富沢町根熊
池大神

町指定天然記念物
S51,6,10指定
目通り 6.0M
樹高 33.0M
銀杏が一杯落ちていました
アクセス
52号線より車で15分






2000,10,12撮影

金山神社のイチョウ





富沢町字小久保
金山神社

県指定天然記念物
S33,6,19指定
目通り 8.85M
樹高 30.0M
山梨県で一番大きなイチョウと言われて
いる
銀杏の実を一杯落としていました
アクセス
52号線より15分

近くの川沿いにはには西市森の暖帯林
がある
また10分ほど奧に町のシンボルとなって
いる六地蔵がある。しかし2年前不心得者
に6体の頭が持ち去られ未だ見つかって
いない。悲しむべきことである。
写真下中

2000,10,12撮影










南又川の大カツラを見ての帰り、道を走っていたら昔見た金山神社
のイチョウが山際に黄色くよく見えたので9年ぶりに寄ってみた。
これぞ正しく日本の秋という感じであった。(2009,11,12撮影)

顕本寺のオハツキイチョウ







富沢町万沢
顕本寺

目通り 4.5M
樹高 20.0M
銀杏の上に二枚の葉を付ける珍しいイチョウ
である
境内にはスギと合着したヒノキ(写真上)、カ
ヤ2本(写真上右)がある

アクセス
52号線より10分、万沢小学校上





2000,10,12撮影

石合のカタヒバ
 いしあい


富沢町石合

富沢町指定天然記念物

木ではない。シダである
樽峠に行く途中の材木工場手前の
大きな岩に着いている


石合のメタセコイア


メタセコイア 全景


その上部


その根元


カツラ 上部



その根元 右の木

南部町石合

メタセコイア
目通り 2.5M
樹高 20.0M

カツラ
目通り 1.5M
樹高 20.0M

52号から分かれ福士川沿いに上る。
公園がある先の橋を左折する。沢の脇
の元製材工場の跡地と思われる所に
立っている。
メタセコイアは中国原産であるので植
栽されたものである。よく見ると100M
内にこれより細いものがあと2本見えた。
メタセコイアとしては細いが旅の記念と
して載せることにした。
この後樽峠の下見に行ったが、ここか
ら500M先の道路と沢の間の斜面に
これもカツラとしては細いが、低地(標
高300M前後か)のカツラとしては珍し
い。

2009,4,12撮影
アクセス
R52より車で20分の所である。  

南又川の大カツラ 
  
カツラ1                           同、堰堤先の対岸から撮す。紅葉には早かった。 
.                                カツラが1つの森に見える。
    
カツラ2 こちらは半分落葉                     大きな堰堤(砂防ダム)
南巨摩郡南部町徳間南又川

カツラ1
目通り 6.0M
樹高 20.0M

カツラ2
目通り 2.0M
樹高 10.0M

先日興津川上流大平のカツラを見たとき
北の山の山梨県側の福士川上流にカツラ
があると書いたが、10年ほど前のことで、
記憶がおぼろ気になってしまったので、確
かめようとやって来た。
記憶では福士川と思ったが、支流の南又
川であった。最後の民家を過ぎると、林道
は川沿いのスギの植林帯についている。
途中で農作業の人に会ったので、この辺
にカツラがあったような記憶があると話すと、
この辺にはなく、300M程上の堰堤の所
にあると教えて頂いた。
堰堤の100M手前にカツラ2があった。そ
の上に大きな堰堤があり、その先にあれか
なと思われるカツラが見えてきた。林道は
堰堤を巻くようについている。ガードレール
の切れ目から昔工事に使った荒れた道が
下に向かってついていた。この道を進むと、
河原にでて50M先にカツラが正に目の前
に現れた。
2M程の川を飛び越えカツラの袂に進む。
小さな沢の脇にカツラは立っていた。巨大
なカツラだ。根元の1/3がえぐられていて
心配だが、途中から4本の幹を直立させ空
に向かって聳えている。黄葉には早く、青
々とした葉をびっしり付けている。昔見たと
思われるカツラとははっきりと違うが(カツラ
2だったかもしれない)、大きな発見だ。
それと、この堰堤は平成12年に完成して
おり、50Mしか離れていないが影響はな
かったようだ。

2009,10,22撮影

アクセス
R52から45分位。


  
黄葉のカツラを見ようとやって来ましたが、御覧のように盛りを過ぎていました。
車で来ると堰堤の上にも見えます。(2009,11,12撮影)

奥山温泉のモミ
  

モミ 町営奥山グリーンロッジの道の反対側の遊歩道にある 

           町営奥山グリーンロッジ

              町営奥山温泉
  

途中(七つ釜の滝の下)で見る紅葉と篠井山方面 
この写真を撮ったしばらく上の道路下の斜面にエノキより
鋭い鋸歯のエゾエノキがあった。エゾエノキといい、右のミツ
デカエデといい、この山には比較的珍しい木がある。

篠井山登山口
小屋の後ろにあるのが初めて見るミツデカエデ
という木らしい。

ミツデカエデは3出複葉でおよそカエデらしく
ない葉の形をしている(切れ込みが浅い)。
南部町奥山温泉

モミ
目通り 2.7M
樹高 25.0M

山梨100名山の篠井山の中腹の奥山温泉
には今から15年ほど前一度来たことがある
が、今日で2回目だ。温泉の手前2〜3カ所
舗装が昔のままであるが、道も大分よくなっ
ている。
途中滝があったり、紅葉の真っ盛りでドライ
ブをしながら景色を楽しむことができた。
モミは温泉の方に左折しないで、200M程
直進し、グリーンロッジの反対側の町有ヒノ
キ林のなかに立っていた。
この道を300M程行くと篠井山登山口があっ
た。R52から見るとこの山は独立峰で尾根が
ノコギリのように切り立っている。道標では山
頂まで3.4qとなっているが、実際どれ位で
登れるのであろうか※。夏場はヤマビルが多
いらしいので避けて、道も危険がなければ一
度登ってみたいものだ。

※「山岳巡礼」によれば、片道2時間で危険
な所もないようである。
なおヒルは4月〜10月までいるらしい。

2009,11,12撮影

アクセス
R52から温泉まで車で1時間ほどだ。

東海自然歩道田代峠下のサワグルミほか 
  
サワグルミ                               自生のヒノキ

木漏れ陽の差す峠と環境省の看板

明治30?の石仏

林道終点にある環境省の看板


1本だけあったブナ

ブナ付近の渓流沿いに付いた道
南巨摩郡南部町田代峠

サワグルミ
目通り 3.0M
樹高 25.0M
峠から500Mほど手前。サワグルミは
根元で分岐する場合が多いが、この
木は単幹で、地上1M位の所で2本
に分かれている。


ヒノキ
目通り 2.1M
樹高 13.0M
峠にあります。自生とおもわれます

今年最後の巨樹の旅は近場で、奥山
温泉奥の田代峠にすることにした。
11月に温泉の所に来たときは、紅葉
の盛りであったが、すっかり落葉してお
り、3カ所あった昔の道も2カ所が改修
工事中であった。
温泉の所まで来ると年末年始の休み
で温泉は営業していなかった。帰りに
と思ったが残念であった。
林道は温泉の先でゲートが掛かって
いたが、鍵はかけられておらず、勝
手ながら棒を開けて入ることにした。
林道はまだつずいていが、2qほど
の所に細島峠入口の道標があったの
で道路脇に止め、歩き始める。1.5q
進んだ所が林道の終点で、ここに東
海自然歩道の大きな案内看板とベン
チがあった。この先からは山道だ。沢
の近くのスギ林に付いた道を進む。さ
すが「東海自然歩道」だけあって、道
はよいし道標も所々に設置されている。
500M程進むとスギ林が切れ自然林
の渓流となった。そこにサワグルミが立
っていた。最初ミズナラかと思ったが、
葉は落ちてなく、次ぎにクリかと思った
がやはり葉が落ちていない。最後にサ
ワグルミと分かった。落葉している木の
同定は樹皮が似ている場合が多いの
で分かりずらいものだ。その50M先に
ブナがあった。帰りに気づいたものだ
が、ブナはこの1本だけであった。標
高は1000M位である。その先は再び
ヒノキの植林帯で緩やかな道がつずく。
峠も植林帯の中にあるが、間伐や枝払
いがよくされていて、枝葉の間から陽も
さしてきて暗い感じはせず、比較的気
持ちのよい峠だ。
東海自然歩道の大きな看板や道標も
沢山立っている。ベンチがあって食事
をするが、その横に自生のヒノキとその
前に石仏が安置されていた。銘は明
治30?年と記されていたが、残念なが
ら首の所で割れていた。風もなく穏や
かな年末の峠だった。
「東海自然歩道」だけを歩く人もいるよ
うだが、この日も1人の登山者とも会わ
なかった。

アクセス
温泉の所から歩けば、登り2時間、下り
1時間40分位です。危険な所はありま
せんが、道標によれば、夏ヤマビルが
いるようです。

2009,12,30撮影

西行公園のヤマザクラ


以前来たときには気が付かなかったものだ

富士の愛で方にも色々あるが「盆中の富士」とはよく名付けたものだ


西行が越え、日蓮が越え、武田が越え、家康が越えた道だ
南部町(旧富沢町)増野
西行公園

ヤマザクラ
目通り 2.5M
樹高 15.0M

今年はサクラが遅く静岡辺りでは
今日は5分咲きである。サクラ見
学を兼ねて富士川周辺をドライブ
とする。
西行は私は好きであるが(好きと
いっても歌が分かるわけでもなく、
その”放浪”とも言える人生が好
きである)、西行公園は一度しか
来たことがないので寄ることにす
る。
公園に来ると車が1台止まってい
たが静かなものだ。北に広い富
士川の流れや峻険な篠井山が
見える。西行はこの下に庵を結
んだという。この風景は当時も今
も大きく変わっていることはない
だろう。
ヤマザクラは駐車場横に立って
いた。ヤマザクラとしてはかなり
の大木であるが、まだ花は咲い
ていなかった。

アクセス
R52より車で10分

2010,3,31撮影

一乗寺のオハツキイチョウと陵草古道
                                 りょうそう
 
真ん中オハツキイチョウ。左端説明看板とスギ                             説明看板とスギ 

ABCノコースは私が書いた概略です


「陵草古道を歩こう」のコピーです。右の地図はカット
裏にはA、B、Cの3コースの説明
南部町役場で入手できるかもしれません
山梨県南部町中沢(なかっさわ)
一乗寺

オハツキイチョウ 雌株
目通り 4.5M 看板による
樹高 25.0M

スギ
目通り 2.7M
樹高 30.0M

午前中は富士川西のこれも山梨百名山
の白鳥山を登り(登ると言っても10分で頂
上に着いてしまう)、午後は福士川で野
鳥観察を行った後、帰宅するにR52に出
ないで根熊から杉山へ抜ける道を選ん
だ。この道は過去に2回通ったことがあ
る。
杉山に来ると屋敷平の分岐に手製で「
陵草古道を歩こう」の小さな看板が目に
付いた。近くにお孫さんの世話をしてい
るおばあさんがいたので尋ねることにし
た。佐野さんとおっしゃる。家に「 陵草
古道を歩こう」のコピーがあるといって見
せてくれた。色々書いてあったので写
真を撮らせてもらった。「 陵草古道」は
時間がなかったので翌日改めて訪れる
ことにした。
ご夫人の話では農業なのだが筍を沢山
作っていて富沢道の駅でシーズンには
生を販売しているという。また瓶詰めも作
っていて1ビン下さった。(食べてみた
が味は本当によかった。瓶詰めにすると
3年位はもつようだ。これも「ゆで子」と
いう商標で販売)。
翌日午前改めてやってきた。家でコピ
ーを見ると一乗寺に天然記念物のオハ
ツキイチョウが載っていた。この木は今
まで知らなかった木だ。R52の「杉山」
の標識を入ると直ぐ手製看板がありまた
大きな石造物が立っていた。多分「古
道」の名残であろう。一乗寺はBコース
の方なので直ぐ左の林道を進む。暗い
林道ですれ違う車もない。どうやら県境
の静岡市との境を通っている様だ。し
ばらく行くと何軒かの農家が見えてき
た。畑で農作業をしている老夫婦がい
たのでしばらく立ち話をした。何をして
いるかといえばイノシシに荒らされて
寝かされたソバを束ねて鎌で端を切っ
ている。倒れてくしゃくしゃになってい
るソバを。しかし味は凄く良く人が欲し
がるそうだ。そんな農家の生活が羨ま
しく感じた。50年前まで日本の至る所
でみられた生活だ。こんなことができ
るのも長い間富士の大手電機製造会
社に勤めその後も子会社に勤めなが
ら年金をもらっている。ご夫人も富士
宮の会社に通っているそうだ。こんな
経済的な背景があるためだろう、何か
余裕の様なものが感じられた。過疎
の村となった現在こういう人は山間で
も生きて行けるのだろう。白鳥山にあ
った石畳の階段は今はないがこの近
くのスポーツ広場にあったものをもっ
ていったそうだ(これで納得)。西に
見える同じく百名山貫ケ岳(かんが
たけ)に昔は山頂近くに人が住んで
いた話や植林した山ももっているが
スギヒノキはお金にならず見に行っ
たこともないなど面白い話も聞けた。
道順を教わりこの後一乗寺のオハ
ツキイチョウを見学。
次ぎにBコースの梅島を走る。何軒
かの家があって墓地の近くに石造物
が立っていた。
次ぎにAコースの昨日の佐野さんの
家の前を通り(ご不在だった)、屋敷
平の方にすすむ。屋敷平は開拓の
村だそうだ。墓地の横に大きな「開
拓の碑」が建っていた。
少し戻ってロイヤルカントリークラブの
脇を通る細い道がある。そこにAコー
スの看板。コピーでは道が狭いので
車両での通行は推奨されていない。
ゴルフのボールも時々飛んでくるとか。
確かにこの道は細く軽がやっとこだ
が何となく「古道」の雰囲気を醸し出
している。出たところがクラブハウスの
近くの道だった。

2012,11、2撮影

アクセス
車でザッーと通っただけなので軽々
にはいえないが、まだ手製の看板と
入手が不確定のコピーだけなので
「古道」を楽しむと言うところまでいか
ないような気がした。起点ともう1ヶ所
位に大きな案内及び説明看板が欲
しい。石造物などもあるので古道と
一応分かるが、何故「古道」なのか
「身延道」などとの関連などももう少
し分かればもっといい様な気がした。
歩いてここが「古道」だと分かる場
所が欲しい。でも「ふるさと」ををこうい
う歴史の観点から「再発見」するとい
う発想には大いに感心をした。




Aコース 6q 2時間30分
 
起点の道標                             起点の石造物
 
杉山の石造物。背景貫ケ岳                       妙泉寺上の「古道」の雰囲気のあるところ
 
屋敷平の開拓の碑                                 屋敷平集落
 
ロイヤルカントリー脇の道(古道の雰囲気が・・・)                             コースが見えました
Bコース 9.8q 3時間
 
中沢集落。今は少なくなった棚田があります                         そこから見る貫ケ岳
 
途中の石造物                        中沢公民館の所が登山口
 
公民館近くの石造物                                梅島の石造物

                       梅島集落
Cコース 10.6q 3時間30分
 
  杉山にあるCコースとの分岐。Cコースは車で通りましたが写真は未撮影。    これはおまけです。起点から少し上がった所です。道路を親2匹、子1匹が横切り
  犬巻峠にはお地蔵さんがあるそうです                         ました。余り逃げなかったです。